この記事は、令和3(2021)年1月1日にFMピッカラで放送されたラジオ番組「協力隊のいっぺこと話したい 2021新春スペシャル」を元に制作しています。
この記事の出演者
柏崎市地域おこし協力隊
司会
高橋裕美さん(FMピッカラ)
隊員自身が考える「協力隊とは何か?」
地域を守るのも仕事
高橋:実際に活動してみて協力隊って何かな?というところをお伺いします。野々垣さんからどうぞ。
野々垣:協力隊って、地域を盛り上げることに焦点が集まりがちですが、僕は地域を守るのも仕事のひとつかなと思います。農業で集落を守ることもミッションなのですが、そこに重要な役割があると思います。自分は集落の農作業に携わっていますが、集落の土地を守っていくことで、荒れ地が生まれないようになります。そうすることで、民家に獣が降りてくるのを防ぐことができます。荒れ地ができると害虫や雑草が発生し、民家の庭に影響が出てくるので、そうした害を防ぐことができるのも仕事だと思っています。
高橋:矢田にとっては農作業や日々の暮らしが今後の地域を守るためのひとつの策であるわけですね。大事なお仕事ですね。
近すぎず、遠すぎない存在
高橋:山田さんはどうですか?
山田:近すぎず、遠すぎない存在。完全に矢田の人ではないですが、完全にヨソモノでもないのが協力隊の魅力。だからこそ集落の人も私たちに話せることがあるし、新しいことを始めることができると思っています。人同士をつなげるきっかけを作ることができるのが協力隊だと思っています。
高橋:出身はその地区じゃなくても今は住んでいらっしゃいますし、地域の方同士だと話せないことも、気軽に話せる存在でありたいですよね。
山田:たまに聞いちゃいけないんじゃないかってことも私の目の前で話してることもあって…(笑)。私が近すぎず遠すぎない存在だから、聞かれても大丈夫だろうということで、安心して話しているのかなと思っています。
特別なものではない、定住予備軍
高橋:小柴さんはどうですか?
小柴:正直そんな特別なものではないんじゃないかなって思います。自分が柏崎に対する印象がなかったように、協力隊の制度を調べなかったら柏崎は縁がなかったかもしれない場所。協力隊は新しくその土地を知るための制度でもあり、それを使って定住する予備軍を作るためのものでもあるんじゃないかな。任期が終わったあと定住して、地域の一員になれれば、それが一番のゴールじゃないかと思っています。
高橋:協力隊の任期は3年ですよね。その間にいろいろな活動をして将来を決めていくかと思うのですが、選択肢の一つとして柏崎に定住することも考えていますか?
小柴:それが当初からの一番の目標でもあるので、定住を目指して頑張っていきたいと思います。
大した存在ではない
高橋:坪井さんは協力隊って何だと思いますか?
坪井:協力隊は、大した存在ではないんだろうなと思ってます。最初は「頑張るぞ!」と思って来ているけど、一人で変えられることなんて全然ないですし、地域に住む方を飛び越えて、元部外者が変えようなんておこがましいことなのかなって。だからこそ、協力隊本人は地域になじむことから始めた方がいいですし、その上で自分はどうなりたいのか考える時間が必要だと思います。同時に、受け入れる地域側の「こうなりたい」「こうしていきたい」という思いも必要。どちらの思いも汲むことができる協力隊が最強だと思ってます。
高橋:4人とも仰っていることは同じ感じがします。柏崎の地域の皆さんも「こうしたい」という思いがあって皆さんを受け入れていて、皆さんも少しずつ活動しながらお手伝いをしている。今、いいバランスなのかもしれませんね。
協力隊として今年取り組みたいことは?
ビジョンは多種多様!楽しみな2021年
高橋:結びに、協力隊として今年取り組みたいことはどんなことか伺います。では、坪井さんどうぞ。
坪井:今年は、協力隊3年目に突入します。結びの一年になります。棚田に関しては、棚田に興味がある団体があるので、連携を深めていきたいです。また、岩之入の住民が自ら動けるような雰囲気づくりをしていきたいです。よりいろいろなことにチャレンジしていきたいと思います。
高橋:小柴さんはいかがですか?
小柴:今年の8月で着任から2年経ちます。任期終了後の現実的な定住を視野に入れた地盤づくりをしたいです。任期終了後、どんな仕事をするか。かやぶきの宿をどう活用するか。正直、今の段階では定まっていないところもあるので、将来的には地域の担い手の一員になれるような地盤を作っていきたいです。
高橋:いろいろなことを知ったので、より地盤を作って固めていきたいというところですね。
小柴:いろいろな経験をさせてもらった1年半だと思います。
高橋:任期も後半に突入しますものね。野々垣さんはいかがですか?
野々垣:昨年9月に二人目の協力隊(山田隊員)が着任し、矢田屋というオープンスペースを活用できるようになりました。せっかくなので、本業の農作業を行うと同時に、自分の特技を生かして矢田屋とコラボしたいです。例えば、魚のさばき方講座や、パソコン教室を開催したいと思います。
高橋:これは山田さんうれしいニュースですね。いい講師が見つかりましたね。
山田:大変うれしいです。私も何か一緒にできたらという思いがあったので、実現できたら最高です。いい講師が近くにいて、ありがたいです!
高橋:農作業だけでなく、そういった活動も一緒に取り組んでいきたいということですね。坪井さん、小柴さんからすると、矢田は二人いてうらやましいですよね。
坪井・小柴:ちょっと思います!
坪井:楽しそうだなあ。
高橋:山田さんは、今年どんなことに取り組みたいですか?
山田:矢田屋を使って引き続き矢田の中を盛り上げつつ、活動の幅を柏崎市内外にじわじわと広めて、いろいろなことができたらと思います。何かを作ることが好きなので、地域営農の支援も行っていきたいです。
高橋:農作業を手伝いながら、矢田屋での活動をしたいということですね。山田さんは昨年9月に着任したばかりなので、これから活動が本格的になりますね。
山田:気合いをより一層入れて、頑張っていきたいと思います。
高橋:皆さんいろいろなビジョンがあるようですので、今年の協力隊の活動もとても楽しみです。ありがとうございました。
協力隊一同:ありがとうございました。
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