この記事は、令和3(2021)年1月1日にFMピッカラで放送されたラジオ番組「協力隊のいっぺこと話したい 2021新春スペシャル」のWeb限定番外編です。高柳町門出地区の地域おこし協力隊・小柴康隆隊員の世話人である小林康生さんを広報担当が取材しました。
お話を伺ったのは
心配りが仕事で生きる
―まずは小柴さん。世話人である小林康生さんは、どんな方ですか?
小柴:康生さんは非常に朗らかな方。心配事も相談しやすいです。自分より3周りぐらい上の方ですが、いろいろなことを一緒にしていて心地よく、一緒にいやすいです。いろいろなことを見守ってくれているような気がします。
―続いて小林さん。小柴さんが門出に着任して約1年半です。小林さんも運営に携わる、かやぶきの宿の仕事を中心に活動を進めています。今の印象はいかがですか?
小林:宿は、お客さん相手の商売なので、心配りができてとても助かります。小柴くんは気が回るから、ストレスを抱えるのかな?という気もしています。意外と神経が細かいね。
―小柴さんは、来たばかりの頃と変わりましたか?
小林:ずいぶん変わりましたよ。秋に稲刈りをしたんだけど、断然違います。
小柴:いろんな汗が止まらないっす!(笑)
小林:今までは迷惑だったけど(笑)、今度は助かるようになりました。要領が分かってきて、無駄な力を使わず、流れ良くできるようになりました。要するに、仕事を覚えるのって、時間がかかるんだよね。宿のことをはじめ、昨年は小柴くんに活躍してもらいたいと思っていたときに、新型コロナ。お客さんがいなくて消化不良です。小柴くんもそうだし、私たちもそう。
宿の「本物度」を上げた1年
―新型コロナの影響を受けた昨年。今年はお客さんに宿に来てもらいたいですね。
小林:昨年はコロナではありましたが、今まで手をつけていなかった畑やニワトリの飼育に取り組むことができました。宿では地域の方から買った農産物を使った料理を提供していますが、宿独自の食材を少しでも増やし、より「本物度」を上げたいと考えています。
昨年は、地域の皆さんから力を借りて、野菜を育てました。ナス、きゅうり、里芋、さつまいも、じゃがいも、糸かぼちゃ……秋口に大根と白菜も植えました。お米は、今までは大学生や小学生が育てていて、収穫すると彼らのところに送っていました。昨年はコロナでみんな来れなくなってしまったので、宿のお米として提供できます。それからニワトリ。これがまた、たまごを産むのがばっか遅くなってねぇ(※)。ようやく少し産み始めました(笑)。春からたまごを食べていただけるようになると思います。このニワトリの世話も小柴くんがしています。
※ばっか(ばか):新潟の方言で「すごく」「とても」という意味。
小柴:毎日のエサやり、たまごの採取、あとは獣に襲われないように気を付けています。
―小林さんが大きな目標として掲げる、自然に寄り添う農村体験プログラム「大地の学校」。こちらはどのようにお考えですか?
小林:コロナの影響で宿のお客さんがこれだけ減っている中、今年どれだけアピールできるのか。お客さんが来る来ない以前に、働きかけができないことが一番切ないです。
イベントは高柳を知るヒント
―コロナ禍というと、高柳のイベントも昨年は中止が相次ぎました。
小柴:令和元(2019)年は狐の夜祭りも雪まつりも悪天候で中止。昨年はコロナと、行事にほぼ参加できていません。まだまだ高柳を味わえていないので、今年は楽しみにしています。イベントがなくてもいろいろな集まりに声を掛けていただけますし、高柳全体でいろいろ気にしてくれているような気はしています。非常にありがたいです。
小林:高柳はイベントが多いところなので、淡々とやっていくと地域のことも分かってくると思うよ。
かやぶきを中心に、門出の一員になってほしい
―「今年は門出に定住するための地盤づくりの一年にしたい」と小柴さんから伺っています。小林さんは、小柴さんに門出でどんな人になってもらいたいですか?
小林:特別じゃなくていい。門出で、普通に仕事をして普通にいるだけで、みんなお互いに助かっている関係性があるわけだから、かやぶきの宿を中心として、門出の一員になってもらいたいです。小柴くんと同世代の人たちは決して多いわけではないから、仲間が少しでも多い方がいいですよね。若い世代が門出の次を背負っていってもらえれば一番ありがたいです。
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